ブラックリストに載ってしまったら諦めるしかない?
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クレジットカード、フリーローン、目的ローン、住宅ローンなどの審査を通過して融資を受けた後で支払いが何らかの原因で出来なくなったり遅れたりすると信用情報に傷がつきます。いわゆる「ブラック」状態となりますが、ブラックといっても内容によって程度が違ってきます。ここではブラックになる原因・回避方法、ブラック確定してしまった時の対策を解説します。
携帯電話の支払い延滞もブラックとなる事が
ここでいう「ブラックリスト」という事に関しては本当にブラックリストというモノが存在しているわけではなく、信用情報を業者で共有するための信用機関に個人の利用履歴情報が掲載されることを言います。
ブラック=支払い事故を起こしている、支払いの延滞や問題を起こした過去がある記録になります。信用機関に残されたブラック情報、信用機関に記録していなくても企業が自社内のデータに記録する社内ブラックがあります。
社内ブラックは社外に出ることがありません
例えば携帯電話会社が利用しているといわれている信用情報機関は4つあるとされています。この機関に対してブラック情報を記録する基準は企業によって異なります。
ただし、各企業内のデータに記録される問題のある過去履歴は各社の基準で記録されて公に出さないのでどういう記録がデータベースに記録されるかは正確には不明ですが、元関係者の証言から社内のデータには支払いに問題のあるユーザーの記録は残るようです。
信用情報機関や企業で共有するブラック情報は社外の企業が参照できますが社内の独自データは共有していないので他社が閲覧する事ができません。なのでブラックボックスになっています。
携帯電話会社のブラック情報記録先例
- TELESA(テレコムサービス協会)
- TCA(電気通信事業者協会)
- CIC(信用情報機関)
- JICC(信用情報機関)
- KSC(信用情報機関)
携帯電話の場合、通信費の延滞問題や未払いをするとTELESA・TCAへの情報提供の可能性と、携帯電話の分割払いの延滞や未払いがあるとCIC・JICC・KSCの信用情報機関に登録される可能性が出ます。
携帯電話を分割で借りて延滞・未払いがあるとブラック登録という事は認知されていますが携帯電話の通信費に関しても延滞や未払いをすると記録される事も知っておいたほうが良さそうです。
携帯電話の通信利用代金の未払いが解消されると登録情報は削除されますが未払いのままだとそのまま残ってしまいます。信用情報機関への記録の残る期間は平均5年です。
クレジットカード・住宅ローン・フリーローンのブラック
身近な存在である携帯電話の延滞や未払いでもブラック登録可能性がありますが、その他の融資商品も同じようにブラックとなってしまう事があります。どの場合も支払い期限を過ぎたり支払いをしない場合です。
返済の支払いが遅れると遅延損害金が発生
毎月の返済が遅れると即座にブラック登録となる事ではなく、先に遅れてから支払いをする案内に移行します。カードローンでも住宅ローンでも、銀行・消費者金融に関わらず金利を記載している個所に書かれています。「遅延損害金」という項目がどこのホームページでも通常の金利の近くに記載されて告知されています。これは支払いが遅れた時にはこの金利の金額を支払う事を意味します。
通常この遅延損害金の年利は通常より高く設定されています。通常10%以下でも遅延損害金は15%だったり、通常15%でも遅延損害金は20%とかになっています。遅れた分ペナルティとして通常より高いお金を支払う事で今後の防止に繋げています。これは無駄な出費なので支払いに遅れてしまうと損をします。日割りで毎日かかってくる事が多いので注意が必要です。
ブラックに載ってしまうまでにかなり猶予期間がある
信用機関に延滞記録が載るかどうかに関しては各社の規定で一律ではないと言われています。毎月の支払いに関して「正常に出来た」「遅れた」「一部支払った」といった情報を即座に掲載するケース、しないケース様々ですが通常は延滞は記載されて他社に公開されます。
問題となるのは支払いの遅れよりももっと強い「未払い」です。数か月放置した場合、催促を受けながら何度も延滞するなどは悪印象となります。自己破産などの免責もブラック扱いです。
遅れても遅延損害金を含めて支払うと支払い済となるので悪印象を最小限にする事が出来ますが未払いのままの延滞だと今後の審査に大きく影響します。次の支払いが来るまでに支払う事が重要です。
信用情報機関に記載されるブラックに等しい内容
- 任意整理・自己破産をしたとき
- 返済期日から61日以上遅れたとき
- 返済期日から3ヶ月以上延滞したとき
- 何度も延滞を繰り返したとき
任意整理・自己破産をしたときには融資をしている企業からすると損害を受ける事もありますが、今後貸し付けをすぐにしても返済能力が無いと判断してリスク回避の為に最も重いものと判断されます。自己破産や任意整理後に各社に審査を依頼しても通らないのは信用情報機関に明記されるためです。
この情報の保存期間はCIC・JICCだと約5年、全国銀行協会だと約10年となっているので、この期間内は新たな借り入れやクレジットカードの発行はできなくなります。軽微な支払い遅れも信用情報には記載されますが1度程度なら問題とならない事が多いですが61日以上の延滞や何度も繰り返す場合、返済能力が低いと判断されます。
ブラックとなるのを回避する行動とは
信用情報に傷となってしまう延滞や未払いですが致命的なものは「未払い」「長期的な支払い遅れ」「自己破産」「債務整理」などです。
なのでこうした状況になる前に行動すれば信用情報に重要な傷をつけずに回避する事ができるので具体的にどうすべきかを解説します。
ブラックとなってしまった後に出来ることは
支払いの遅れ、長期的な延滞、繰り返した延滞、未払いなどで信用情報に良くない過去履歴が付いてしまった状態になると、度合いによっては新規融資申し込みなどに落ちやすくなってきます。
軽微な金融事故はブラックと言い切れない
- 支払いを1ヶ月忘れてしまった
- 支払日に口座にお金が入ってなかった
- 支払い予定日から数日遅れてしまった
こうした程度の延滞などは信用情報には記載されますがきちんと支払いをすれば1度なら以後の信用には大きく影響しません。しかし延滞期間が2ヶ月以上になったり、繰り返して延滞すると信用が低下します。
自己破産・債務整理を含めた大きな事故になると信用情報が著しく低下して審査に影響します。そうした場合、CIC・JICC約5年、全国銀行協会約10年は照会されると審査に落ちてしまう事になります。
各種融資は5年・銀行系は10年待つこと
金融事故になってしまった場合自分の情報が書かれた機関の情報の扱いを理解しておくと上手に再起ができます。もしもブラックとなってしまっても5年以上待てば可能性が出てきます。
ただ自社情報は企業によっては生涯残している事がある(実際には確認しようがない)ので過去に支払い事故を起こしている、自己破産をして免責相手になっていたクレジットカードやローン会社は5年以上経過しても通らない可能性があります。
自己破産した場合5年以上経過してクレジットカードなどを申込むには銀行系(10年以上破産情報を保存するため)ではない、過去に免責対象となっていない過去取引の無い会社を選ぶほうが良いでしょう。
CICは5年データ保持+2つの情報収集
- 携帯電話会社・クレジットカード会社が加盟
- 保証会社・銀行の一部も加盟している
- 情報は各社が記載する情報と自社収集情報
- 5年間情報を保持して公開する
CICは各社の書き込みによる情報収集と公開だけでなく自社による情報収集をしているので、引っ越しをしたりしても、引っ越し先を金融事故を起こした会社に隠していても情報統合をして精密に本人確認をします。引っ越しをして情報を変えようとしても隠せない事が大半なので5年間無難に生活をしたほうが良いです。
JICCは5年データ保持+消費者金融の大半が加盟
- 消費者金融の大半が利用する信用機関
- 本人申告の盗難された情報なども保存
- 銀行などの一部も参照することがある
JICCは多くの加盟店がありますがメインとなるのが消費者金融系の業者なのでカードローンやビジネスローンを使う場合JICCの情報は参照して審査される事が多くなっています。
全国銀行協会は銀行・信用組合等が情報共有
- 農協・信用組合・銀行が情報登録
- 銀行住宅ローンではほぼ情報参照する
- 官報の破産関連情報などを10年保存する
銀行協会となっていますが農協や信用組合も信用情報を共有するので、銀行で過去に支払い問題があって農協なら大丈夫と思って審査を依頼すると同じく審査に落ちる事があります。
特に破産などの官報に掲載される情報は全国銀行協会は10年保存しているので他の信用機関よりも5年長くなっています。銀行関連の融資関連サービスは10年審査に通りにくいと考えたほうが良いです。
5年・10年以上経過しても審査申込に注意
CIC・JICCならおおよそ5年で、全国銀行協会なら10年で記録が抹消されるので、それまで我慢して現金生活をしたりデビットカードを活用して過ごす事になります。
この期間が過ぎると審査落ちする要素が無くなります。過去に金融事故があって失敗したことで以後は借り入れを使ったりクレジットカードを持たないという選択もあります。しかし生活上クレジットカードや借り入れは必要になっているかもしれません。新規で期間後に審査を依頼する前に自分の信用情報が「白紙」になっている事を意識することが大事です。
全く利用履歴が無い状態は審査に有利ではない可能性
未成年・高齢者など新規借り入れや新規クレジットカード申込をする数が少ない場合だと、信用情報が全くの白紙の可能性はありますが、20代~60代で白紙だと「破産経験があるのではないか」という審査意識が働きます。
なので事前に携帯電話の分割を利用して数か月以上の実績を記録するか、提携カードで発行しやすいものを使って信用記録を作っておくと本命の審査に受かりやすくなると言われています。